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ミーハーオタク女子のひとりごと

元あらしっくがSMAP解散についていろいろ思うこと

  
アイドルグループはいつかは解散するものだ。アイドルに限らず、バンドもそうだ。いつかは離れ離れになる。それがいつかは、おたくにも、本人たちにもわからない。

私は嵐のおたくだった。今でも好きだけどとりあえずは過去形でお話することを許してほしい。私は青春をすべて松本潤に捧げたと言っても過言ではない。いつか彼の最後の女になるつもりだった。だった。だった。

私が嵐を好きになってから数年、嵐は10周年を迎えた。彼ら自身が作詞した楽曲「5×10」(ファイブバイテンと読む)を聴きながら、よく彼らの過去・現在・未来を思ったものだった。

出会って数年
あれは偶然な気もするね
気づけば十年

ジャニーズのアイドルグループなんて、そんなものである。
出会って数年で「YOU、デビューしちゃいなよ!」の一言で人生を決められ、それから十年、二十年をメンバーと共にする。共にアイドル道を生きていく。


その十年、二十年の間、彼らは様々な試練を迎える。デビューしたはいいもののCDの売れ行きが良くない。ドームツアーをすれば空席ができる。人気が出たら出たで個々の仕事との両立を迫られ、プライベートを暴かれファンからのバッシングも受ける。


例えば、メンバーのひとりが熱愛報道をされただけでグループ全体の人気が落ち込んだり、アンチが増えたりはざらにある世界だ。正直言って、怖いししんどすぎる。


将来のことなんてまだぼんやりとしか見えてなかった10代の少年たちは、成されるがまま時代に身を委ね、気付けば30代なんてこともよくある話だ。


だから、彼らはグループ内で何度も衝突する。比較的仲の良いとされる嵐でさえ、デビュー当時の大野と二宮は逃げることばかり考えていたと後に語っている(ノストラダムスの大予言を信じていたので2000年になっても朝が来たことには絶望したらしい)。ホテルの部屋でこれからどうするかを真剣に議論して揉めて泣いたこともある。大野が松本にブチ切れてその後謝罪したというエピソードも本人の口から語られている。(どの雑誌だったかは失念したが詳しい人がいたら教えてほしい)


衝突を繰り返して、ひとは成長していくものだ。将来が見えない中で必死でデビューという夢を掴み取ったアイドルたちが衝突しないほうがおかしいと思う。


だから、SMAPの不仲説という文字を目にするたびに、ああこのひとはジャニーズのことを何もわかっちゃいないんだなと思う。私はSMAPのことは全く知らないに等しいので偉そうに言えないけれど、10代からずっと苦楽を共にしてきてビジネスのためだけに仲良しごっこを続けてると思うか? 私はノーだ。思わない。


そりゃ、長年続けていく中で、方向性の違いとか「こいつちょっとムカつくな」とかは出てくるに決まってる。でもそれは、今まで歩んできた年月が複雑に絡み合って出てきた結論であって、「不仲説」「ビジネスライク」などの単純なものじゃない。

話をアイドルグループの解散に戻そう。
はじめに述べた通り、どのグループだって解散する時はくる。現役中に全員急死でもしない限り、解散はある。


だけど、こんな解散、誰が予想しただろうか。


少なくとも私があらしっくだった頃に思い描いていた解散とは程遠かった。こんなんじゃ、解散というより解雇だよ。強制解雇。自主退職を求められたブラック企業の社員のよう。


そして一番私がつらかったのは、結局誰もSMAPを助けられなかったという事実だった。
彼らは事務所のやり方に楯突いて権力に押しつぶされた。そんなの、日本を代表するアイドルがされる仕打ち? 夢を売る職業の人たちが権力に潰されるなんていいの?


そうは思っていてもおたくというものは無力で、精々CDを買って応援することしかできない。あとはツイッターやブログでこうやってねちねち愚痴を垂れ流すのみ。


今回の解散騒動で、事務所を前にしたおたくの無力さを突きつけられたような気になって、ああ私は二度とジャニヲタには戻らないぞと思った。だって、自分の愛する人たちさえ守れないなんてつらすぎる。


不仲だから解散するんでしょ? 彼らが解散したがってるならさせてあげればいいじゃない?


これらの声を耳にするたびに苦しくなる。その声が、その無邪気な声が、彼らを解散にまで追い込んでしまったのだ。彼らにマイナスのイメージを与えて解散させようとする事務所の追い風になってしまったのだ。


SMAPの解散に対して、SMAPをよく知るわけでもない私が黙っていられなかったのは、彼らという前例ができてしまったことで今後後輩グループたちも同じような目に遭うかもしれないからだ。


私はそんなことさせたくないと思う。嵐が今のSMAPのようにつらい解散をするなんて想像するだけで耐えられない。


でも、おたくは無力だ。だから私はこんなところで、酒に酔った勢いに任せて毒を吐いている。事務所なんてくたばっちまえ! とは思いつつ、彼らを育てたのもまたあの事務所だからなんとも言えない。歯がゆい。


とにもかくにも、今回の騒動でひとつだけよかったことがある。それは、SMAPが日本国民にどれだけ愛されているかがわかったこと。嵐がいつか解散するとき(もちろんこんな悲しい解散の仕方は嫌だけれど)彼らのように惜しまれて解散できるのだろうか。そうできるようにこれからも頑張ってほしいな。

ここまで熱に浮かされて書いたけれどまだスマスマ最終回観てないので、とりあえず落ち着いて涙を拭って観たいと思う(酒も抜いてからね)。

SMAPとしての五人を見れなくなるのは寂しいけれど、今までジャニーズを引っ張ってきてくれてありがとう。ファンの皆様もどうか自分たちを責めないでください。

今後もソロでの活躍を期待してます。